司法書士試験ではどのような科目が出題されるの?
司法書士を目指している方の中には、どのような科目が出題されるのと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。司法書士試験は、出題される科目が多いため、できる限りターゲットを絞って勉強したいものです。そこで当ページでは、司法書士試験の出題科目をメインに試験スケジュールや注意するポイントなどをご紹介します。
司法書士試験の出題科目
司法書士試験の出題科目は、全11科目で構成されています。また全11科目は、出題数の多い主要4科目と出題数が少ないマイナー7科目に分かれており、試験はすべて筆記試験です。
主要4科目
主要4科目は、民法、商法、不動産登記法、商業登記法で構成されています。試験は択一式(一部記述式)で行われ、民法が20問程度、商法が9問程度、不動産登記法が17問程度、商業登記法が9問程度です。試験日の午前中に行われるのが民法および商法を含んだ35問の択一式試験、そのうち民法と商法は例年70%も占めているといわれています。
マイナー7科目
マイナー科目は、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法、憲法、刑法、司法書士法の7科目です。試験当日は、午前中に憲法と刑法、午後は残りの科目が出題されます。全出題数の割合で見ると、マイナー7科目はかなり少ないのですが、合格基準を上回るためには無視できない科目です。また、マイナー7科目もメインは択一式、一部のみ記述式の試験が用意されています。
司法書士試験の大まかなスケジュール
次は、司法書士試験を受ける際の大まかなスケジュールをご紹介します。詳しい期日等は、毎回若干ですが異なる可能性があります。実際に司法書士試験を受けるときがきたら、必ず確認しましょう。
受験申請書の配布
司法書士試験を受ける際は、受験申請書が必要です。受験申請書は、法務局や地方法務局で配布します。一般的に配布期間は、4月から5月中旬頃です。配布期間については、毎回同じ日時とは限らないので必ず確認しましょう。
出願
受験申請書の提出は、5月中旬頃です。持参と郵送のどちらでも受け付けていますが、配布期間後半と重なっていることも多いので早めに提出しましょう。また、司法書士試験では受験申請書だけでなく、受験手数料、写真、切手(郵送の場合)が必要です。ちなみに受験手数料は、現金ではなく収入印紙を購入し、受験申請書に貼付します。
試験日と発表日
司法書士試験は、択一と記述を組み合わせた筆記方式です。司法書士試験は7月頃に予定しており、各地の試験会場にて行われます。試験会場は、法務省の公式ページより確認できます。発表日は、筆記試験正解発表日と筆記試験合格者発表日の2つです。筆記試験正解発表日は8月中旬頃、筆記試験合格者発表日は9~10月頃に発表されます。
口述試験
筆記試験を合格した方は、口述試験に挑みます。口述試験とは、面接方式で行われる試験のことで、目の前にいる面接官が受験者に直接質問します。試験時間はおよそ15分、受験者1名に対して面接官は2名です。質問内容は、司法書士法、不動産登記法、商業登記法といった筆記試験で出題した内容になります。しっかり記憶しておけば問題ない内容だと思いますが、面接方式のため、緊張して急に答えが出なくなるかもしれません。日常生活の中で、質疑応答などの訓練を行いましょう。
最終合格者の発表
筆記試験と口述試験が終了すると、いよいよ最終合格発表です。発表は、10~11月ころを予定しています。司法書士試験の合格率は、3~5%台、近年は4~5%台と若干高くなっているものの、依然として狭き門であることは間違いありません。
司法書士試験対策を行う際に注意すべきポイント
どのようなスケジュールや勉強方法で司法書士試験を迎えようかと、考えている方も多いのではないでしょうか。試験に向けた対策は、自分に適した内容がベストです。しかし、注意すべきポイントは抑えておきましょう。
独学はなるべく控える
独学という方法は、決して悪い勉強方法ではありません。しかし、独学の場合は、分からないことがあっても誰かに聞くことができませんし、法律改正などの最新情報の入手も困難です。自分のペースで勉強できるという点については、確かにメリットですが、行き詰ったときのことも考え、予備校も選択肢として残しておきましょう。
何度も繰り返し記憶する
司法書士試験は、民事訴訟法、不動産登記法、商業登記法、行政書士法など広範囲から出題されます。そのため、一度記憶したくらいではなかなか覚えきれません。対策としては、繰り返し勉強し完全に覚えることです。司法書士試験に向けた勉強は、1~2年程度は必要といわれていますから、この間に何度も繰り返して記憶するようにしましょう。
スケジュールを立てて主要科目を抑える
司法書士試験のメインは、民法、商法、不動産登記法、商業登記法といった主要科目です。まずは主要科目をメインにして、集中的に勉強しましょう。主要科目で苦手意識を持つと、試験本番で苦戦します。分からない部分は、理解するまで調べて確実に記憶しましょう。
まとめ
司法書士試験は、全11科目で構成された筆記試験です。試験の大半は主要4科目で構成されているため、まずは主要4科目を重点的に勉強しましょう。また、出題範囲が広いので繰り返し記憶することが大切です。独学と予備校のどちらでも、司法書士を目指せますが、スケジュール、理解度、モチベーションという観点から考えると予備校も選択肢のひとつではないでしょうか。